こんにちは、のまさんです。
帰国子女って聞くとアナタはどんなイメージを持つでしょうか?

帰国子女を羨む人
帰国子女ってどうせ金持ちでいい暮らししてるんでしょ!?毎日ステーキ食べて高級ワイン飲んで、お高く止まってるのよ!!キィー!帰国子女ってだからうざいのよ!!
おぼっちゃまとお嬢様でいい御身分よね!!
大半の人に帰国子女のイメージを聞くと、「金持ち」というワードが飛んできます。
本当にお金持ちなのでしょうか?
答えはNOです。
私は10年以上アメリカで生活した帰国子女です。
しかしながら少なくとも私はお金持ちではなかったですし、周りもお金持ちではありませんでした。
ただし帰国子女は残念ながら別にお金持ちではないのに、『帰国子女はやっぱりお金持ちだ!』と勘違いされやすいのです。
それはなぜなのでしょう?
それでは詳しく見ていきましょう。

✔️帰国子女がお金持ちではない理由
✔️帰国子女がお金持ちと勘違いされる理由
帰国子女は金持ちではない
まず断言します。
帰国子女はアナタが思うようなお金持ちではありません。
高級ワインを嗜む親とステーキを毎日食べませんし、旅行にしょっちゅう行ったりなどはしません。
むしろ帰国子女の毎日の生活は地味です。
まだ疑ってるでしょうか?(笑)そんな方のためにお金持ちの定義をはじめに見ていきましょう。
お金持ちの定義
お金持ちとは一体どういう人のことを言うのでしょうか。
わかりやすく図を書いてみました。

いかがでしょうか。
上記の図から、『お金持ち』と呼ぶには少なくとも3,000万円の貯蓄を持っていることが条件となります。
そして、私の家庭もそうですが、この条件を満たしている海外で暮らす日本人家庭はいませんでした。
そもそも、日本人家庭が海外に行くのは、父親もしくは母親の転勤による海外赴任が大半の理由です。
つまり経営者でない限り、帰国子女の大半がサラリーマンの一般家庭というわけです。
お金持ちではないが、少しいい暮らしをしている
ただし、サラリーマンの一般家庭といえど、他の家庭と比較すると、少しだけいい暮らしをしているのは事実です。
海外赴任が存在する企業は、ある程度大きな企業な事が多いです。
私の父も大手メーカーに勤めており、子会社があるアメリカに赴任を言い渡されました。
当時40歳の父の年収は額面でおよそ1100万円ほどでしたので、他の同年代のサラリーマンと比較するとおよそ1.5倍ほどの年収ではあったと思います。
家族全員で海外赴任をするサラリーマンの年収は手当込みで額面800万円〜1200万円ほどと言われています。
800万円あれば毎回贅沢はできませんが、多少いい暮らしはできそうですよね。
しかしながら、年収800万は普通より少し良いくらいで、みなさんが想像しているであろう、毎日ステーキ三昧や年に何回もバカンスに行くなどの贅沢は残念ながらできません(笑)
では普段、帰国子女がどんな生活を送っているのでしょうか?
次のセクションで帰国子女のリアルな生活事情をお伝えします。
帰国子女の海外でのリアルな生活
住宅事情
住宅に関しては、海外赴任の場合、社宅や借上社宅のケースがほとんどです。
実際に私の家族は借上社宅に住んでおりました。
イメージとしては、こんな感じの一軒家でした。

アメリカの土地は日本と比べて安いので、家自体も結構広かったです。
4人家族だったのですが、リビングとキッチン以外にみんな一人ずつ部屋がありました。
プール、バスケットコート、テニスコートなどはありませんでした。
その代わり十分な広さの室内ガレージや、芝生つきの広い庭がありました。
家電は大体備えつけでありましたが、ソファなどの家具とテレビなどは買い揃えました。
また、こんな感じのアパートに住んでいる日本人も数多くいました。

アメリカのアパートに住む日本人家庭の多くは、
・家電が備え付き
・ジムやプールが無料で使える
・管理人がいる
などの理由から住んでいる人が多かったです。
こちらも会社の借上社宅として住んでいる人がほとんどでした。
住宅に関しては、会社が負担してくれる&アメリカの家がそもそも大きいので、
はたから見ればいい暮らしをしているように見えるかもしれません。
『芝生の庭付きの一軒家に住んでいる』『アパートにプールやジムが備え付いている』と聞くと
確かに日本に住んでいる人々、海外に暮らす家庭は金持ちなんだ。と思われるかもしれませんが、これがアメリカの普通です。
そして先述の通り、この住宅は社宅なので決して金持ちだから住めているわけではないのです。
洋服事情
続いて洋服ですが、日本でいうミドルランクのブランド物はアメリカでは安く入ることが多いです。
例えば、Tommy Hilfiger、American Eagle、Hollisterなどが挙げられます。
日本ではある程度値段が高いブランド物でも、アメリカでは半額以下で手に入るので、こうした洋服をきていることが多かったです。
こうした服を普段着ており、日本に帰ってもそのまま着用していることが多いです。
その様子をみて、これまた『お金持ち』と勘違いされるのです。
ちなみに私の家庭は正規店では買わずにアウトレットモールや、ROSSなどの洋服ディスカウントショップで買っていることが多かったですし、いわゆるハイブランド品などは滅多に書いませんでした。
お金持ちはセール品なんて買いませんよね(笑)
食生活事情
毎日の食事は基本的に母親が作ってくれていました。
食べるものは日本と変わりませんでしたが、お米や味噌などの日本食品はアメリカでは割高でしたので、
食に関わるコストは日本と比べ高かったと思います。
ただしその分住宅でお金がかからないので、そこまで気にしていなかったようです。
本格的な外食は基本的に2週間に1度ほどで、ファストフード店のテイクアウトは土日のお昼によく利用していました。
旅行事情
旅行はアメリカ国内で済ませることが多かったです。
せっかくアメリカにいて、移動コストが安く住むうちにアメリカを巡っておこうというのが、私の親の基本的なスタンスでした。(もうこの時点で発想が庶民ですよね)
旅行は基本的に夏と冬にある長い休みの際に半年に一度ほどしていました。
半年に一度といっても、年に2回のうちの1回は私が住んでいた州の近場にあるディズニーワールドリゾートだったので、ホテル代を合わせても一回10万円ほどの出費だったと思います。
残りの1回は、ラスベガスやニューヨークなど、少し距離がある国内旅行でした。
たしかに、日本に住む日本人からすると、ラスベガスやフロリダのディズニーに年に2回も行ってたらものすごいお金持ちと思われるかもしれません。
しかしながら、アメリカに在住しているので、旅費の大部分である移動費がほとんどかかっていないのです。
アメリカに住んでいる家庭からすれば、日本にあるUSJやディズニーランドに出かけたり、ちょっと足を伸ばして京都や箱根などの旅館に行っているような感覚です。
まとめ:帰国子女は決してお金持ちではない|アメリカの『普通』から生まれるズレからの勘違い
以上の話から、帰国子女はちょっと良い年収の家庭にいるだけで、とんでもない金持ちではありません。
少しずつ切り取っていくと、
・大きな芝生の生えた庭つきの一軒家に住んでいる
・備えつきのジムやプール
・半年に一度ディズニーワールドリゾートに宿泊
・ラスベガスに家族旅行
・普段着はTommy HilfigerやHollister
これらを日本に住んでいる人がすると莫大なお金がかかると思います。
ただ、もう一度説明すると、これはアメリカの『普通』なのです。
つまり帰国子女が金持ちと勘違いされる正体は、日本とアメリカにおける『普通』のズレから生じるものだったのです。
逆に帰国子女は日本の普通を知らないことが多いので、アメリカでの普通の話をしているだけなのに、『金持ちでうざい』というレッテルが貼られるというのは残念ながら事実です。
なので、帰国子女が自分の身の回りにいる人は、この『普通のズレ』を是非理解いただき、接していただければと思います。
そして帰国子女の皆さんは、反感を買う可能性があることを理解し、アメリカの生活を話す時は気をつけて話すようにしましょう。
本日は最後までお読みいただきありがとうございました。
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[…] 帰国子女は『金持ちだからうざい』は【勘違いなんです】 […]