【帰国子女とその親のアナタへ】英語を忘れることよりもっとヤバいことがある

帰国子女

こんにちは、のまさんです!

何を隠そうこの私、実は元帰国子女なのでございます。

父親の転勤で約12年間をアメリカで過ごし、Middle Schoolの8th Gradeまで現地校に通学していました。

そして15歳の夏に帰国し、中学3年生の2学期から中高一貫校に編入をしました。

おそらくこのページを見ているアナタは、帰国子女本人もしくは、帰国子女の親で、こんな悩みがあってこのページに訪れたのではないでしょうか?

英語圏から帰国してきた人

子供が毎日現地では英語を使ってたけど、日本に帰ったら英語を使わなくし忘れちゃいそうで不安だな。。これから英語が必要になる時代だし、なんとかして英語力を維持してほしい!!

私の親もアメリカから帰国する際、日本へ帰国後、息子である私の英語力の低下をとても心配してくれました。

せっかく覚えた英語を大人までしっかり覚えておいてほしい。そして、それを大きな武器にして他の人より将来優位に立ってほしい。親心ですよね。

ここで一つだけ明確にしておきます。

このブログは決して「「英語力を衰えさせない・忘れない方法」をお伝えするものではありません。

なぜなら私の英語力はしっかりと衰えたからです。笑

そして、英語力を衰えさせない方法以上にアナタに伝えたいことがあった。それが今回記事を書いた理由です。

それでは見ていきましょう。

先述の通り、12年間アメリカで過ごした私ですらしっかり英語を忘れてしまいました。

アメリカ人はもちろんのこと、ドイツ人やフランス人、中には韓国人、中国人など国籍を問わず友達が多くいました。

そんな私は週5日間毎日現地校で英語を話し、放課後も一緒に遊んでいたこともあり、当時は本当に流暢に英語を話していました。

そんな中、父親の帰国が決定して家族と共に私も日本に帰ることになりました。

私が英語を忘れてしまうことを恐れた両親は、私の英語力を衰えさせぬために下記のことをしてくれました。

○週3回ー90分の英会話教室(プライベートレッスン)

○有料英語番組の契約

ただ現実は残酷で両親の苦労も虚しく、英語を徐々に忘れていき、かけてくれたお金はほとんど無駄になってしまいました。

もう一度言います。12年間アメリカで暮らし、当時はネイティブスピーカーだった私が簡単に英語を忘れてしまったのです。

そして、単に私がサボっていたからではありません。

きちんと英語番組も見てましたし、英会話教室にも通っていました。

そのため、当時は本当に落ち込みました。

まさか自分がみるみる英語が話せなくなってしまうなんて夢にも思いませんでしたから。

親ももちろんショックですが、子供はその倍ショックです。

なので、忘れてしまうことは責めないであげてくださいね。

このブログを書いた理由

ではなぜこのブログを書いたのか。

「親があんなにお金をかけてくれたのに、英語を忘れてしまいました!てへっ!」ということをお伝えしたかったわけではありません。笑

このブログを書いた理由、それは私の英語が衰えてから15年越しに気づいたもっとも大事なことを、

これから帰国するアナタと帰国子女を子供に持つ親のアナタにどうしても経験者として伝えたかったからです。

私は当時、12年間アメリカで培った英語力は高校在学中にほぼ衰えてしまい、ネイティブスピーカーではなくなりました。

高校卒業後は特に英語重視の大学へは進学せず、その後も英語を使わない企業に就職しました。

そして、そんな私に転機が訪れます。イギリスに本社がある外資系の企業から日本支社長としてオファーがあったのです。

その後、英語を日常に使うようになった私は、当時の英語力を取り戻し、なんなら全盛期を超えるスピーカーになりました。

私が帰国子女へ贈るたった一つのアドバイス

そんな英語力が一度衰退し、英語力をつい最近取り戻した元帰国子女が

今の帰国子女に一つだけアドバイスしたいことがあります。

「英語力が衰えることは当然です。そして、そのせいで英語を嫌いにならないでください。」ということです。

まず英語力が衰えることが当然な理由を説明しますね。

帰国子女が必ず帰国後に英語力がおちる【3つの理由】

○日常で使わなくなるから

まず帰国子女が帰国後に英語力が落ちてしまう大きな要因であるのが、今までと違って日常で英語を使わなくなってしまうからです。

完全に英語で会話をする学校に行かない限り、基本的には英語を学校で使うことも、日常生活で使うこともなくなるでしょう。

海外だと、普段の買い物でも、テレビを見るにしても、習い事をするにしても常に英語に意識をせず触れていましたよね。

これが日本だと、意識をせずに触れてしまうのがすべて日本語になってしまうため気づかないうちに日本語脳になってしまい、じわじわと英語力(特にスピーキング力)が落ちます。

○日本流の英語を覚えさせられるから

そして、日本に帰国して普通の英語教育をしている小学校・中学校・高校に進学すると、日本流の英語授業に参加することになります。

教科書を読み、ひたすら文法と単語を覚えさせられます。

もちろん文法と単語を覚えることは悪いこととは言いませんが、日本の英語教育はこれに特化しすぎています。

特にスピーキング力、プレゼン力、そしてコミュニケーションで一番大切な身振り手振りを使ってでも伝える力という物が日本の英語教育では大きく欠けていると私は思います。

そして、残念ながら日本の多くの生徒は早い段階からスタートしているため、帰国子女は大きく遅れをとります。

遅れている文法と単語が学校での評価の基準となり、100点はおろか90点取れない時もありました。

そして、大きく自信を失うことになるのです。もしかしたら、今まで普通に話していた英語が嫌いになるかもしれません。

ただ、ここでよく考えておいてください。

アナタもしくはアナタのお子様は海外で友人と会話していた時に、文法を意識していましたか?

単語をひとつも間違えずに英語を使ってましたか?

答えはNoだと思います。

私は日本に来るまで文法や単語を意識したことがありませんでした。

そして、日本で受けた英語教育の大半が今仕事を英語で使っている上で役に立っていることは、ほとんどありません。(高校の英語の先生ごめんなさい)

話を戻します。

こうした偏った日本の英語教育を受けているうちに、帰国子女が英語力そのものが持つ本質を見失ってしまい、日本で生まれ、生活する子供に寄って行ってしまいます。

もう一度言いますが、これはごく自然なことです。点数の基準が日本の英語教育ですからね。

そして気づけば帰国子女であるアナタは特別な英語力な持ち主ではなくなっていきます。

実際に私は高校生活にリーディングと単語と文法に意識しすぎるがあまり、ここで大きくスピーキング力と人に伝える力を落としてしまいました。

○英語力を落とさない以上に大切なことがあるから

3つ目です。

今まで海外にいた時は意識をせずに触れてきた英語でしたが、日本に帰ってくると意識をしないと英語に触れることができません。

普段の生活と学校生活、そして放課後にずっと無意識に英語に触れた時間はおよそ1日12時間ほどはあると思います。

単純にこの12時間を日本では意識をして英語をかけなくてはなりませんよね。

どうでしょうか。できますか?

帰国子女は帰ってきてからが結構大変です。

新しい友達作りに、今まで習っていない日本の理科や社会などの科目を他の生徒に追い付かないといけません。

受験もあるかもしれません。部活に入らないといけないかもしれません。

とてもじゃないけど英語にそんな時間をかけることは難しいですよね。

忙しく目を回しているうちに英語力は確実に落ちていきます。

本当の英語力を落とすな|15年後に私の英語力が復活した理由

さて散々マイナスなことを書いてしまいましたが、私がお伝えしたいことは大きく2つです。

まず英語力が落ちたことによって英語を嫌いになるな。ということ。

もう一つが、本当の英語力を落とすな。ということです。

①英語力が衰えても英語を嫌いになるな

どれだけ頑張っても基本は落ちます。なので、深く考えすぎないでください。

そして、そのことをストレスに思って英語を嫌いにならないでください。

私が一緒に過ごした日本人の仲間の半分は英語が嫌いになってしまいました。

そして英語が嫌いになってしまったせいで、外国人とのコミュニケーション自体も嫌いになってしまった人がいます。

②本当の英語力を落とすな

少し先ほども触れましたが、英語の本質はコミュニケーション力にあります。

日本の英語教育で必死に覚える文法や単語ではありません。

外国人に自分の意思を伝えるツールということが本質なのです。

ボキャブラリーやスピーキング力が落ちたとしまっても気にすることはありません。

また仕事で英語を使うようになったり、友達と話す時に確実に慣れて戻ってきます。

一番怖いのは英語を話すことを恐れてしまい、言葉が通じない人とコミュニケーションを取ることを諦めてしまうことです。

幸い私は、コミュニケーションをアメリカの友人とメールや電話で定期的にとっていたので、コミュニケーションを取る自信についてはありました。

今の企業から面接のオファーがあった際も臆せずに面接に挑み、身振り手振りで今までどんな仕事をしてきたか、どんなことで役にたてそうか等を今の上司である面接官に伝えることができました。

(ちなみになんと面接には電子辞書を持ち込みました。笑)

本当の英語力を落としてしまった人は、オファーが来た時点で自信を失くしているので諦めてしまうでしょう。

ちなみに今の会社で日本人は私が第一号なので、英語はメールでも電話でも常に使います。

始めのうちは、メール1通書くだけでも時間がかかっていましたが、今は日本人にメールを返す時と同じスピードでメールを打つことができます。

スピーキングについても、イギリスの役員の前で堂々とプレゼンができますし、毎日オーストラリアにいる上司に電話をかけコミュニケーションをとっています。

幼少期に英語に触れていれば、本能が覚えているので自然に英語力を取り戻すことができるのです。

まとめ|英語とコミュニケーションを取ることだけは嫌いになるな

もう一度大切なことなので、言わせてください。

英語力が衰えることは当然です。そして、そのせいで英語を嫌いにならないでください。

そして英語というツールを失ったことによって自信をなくし、コミュニケーションを取ることだけは嫌いにならないでください。

人に想いを伝えたい。ただその気持ちだけを忘れなければ本当の英語力は落ちません。

帰国子女のみなさん、慣れない生活大変だと思いますが、頑張ってください。

帰国子女を持つ親御さんはお子さんを温かく見守ってあげてください。

そしてたまにで大丈夫なので、英語はテストの点数ではなく、コミュニケーションが一番大切だということそして、できればその機会をたまに与えてあげてください。

そうすれば将来本当に英語が必要になったとき、自然に英語力を取り戻すことができます。

本日は最後まで読んでいただきありがとうございました。

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